2010年9月10日金曜日

俳句樹・創刊の辞/宮崎斗士

俳句樹・創刊の辞
立ち上がる、立ち上げる。
・・・宮崎斗士

俳句を愛する皆様、俳句が嫌いな皆様、ブログ『俳句樹』が始まります。
と、最初の一行を入力。
読み「は」で、「俳句樹」の単語登録もする。
は、ハ、俳句、俳句樹、葉、歯、刃、波、羽‥‥。

「海程」では、年に二回(四月と十一月)埼玉県秩父郡長瀞町にて、「秩父俳句道場」という俳句合宿を開催している。僕はここ数年、その幹事を任されている。
今年四月の道場の時、「豈」発行人・筑紫磐井さんに特別ゲストとしてご参加いただいた。そして、その席上、筑紫さんと金子兜太主宰の双方が、ぜひ「豈」と「海程」の提携を今後推進していきたい、友好を深めていきたいとの意向を示された。
金子主宰が以前から「豈」に非常に注目しておられたこと、とても嬉しく思った。僕自身、今の俳壇においての「海程」の一番の好敵手は「豈」だと、ずっと感じていたから。そこからは急流だった。瞬く間に、このような場、『俳句樹』-「豈」「海程」合同ブログが誕生することとなった。

『俳句樹』では、訪ねて下さった方々に、「海程」「金子兜太」のリアルな部分を、きちんと伝えていきたいと思っている。それは同時に、「海程」の所属メンバーが「海程」「金子兜太」を、あらためて確と見つめ直す場であるということ。
そして、「豈」という集合体の、また「豈」俳人ひとりひとりの、さらにコアな部分もどんどん知りたい、伝えていただきたい。
もちろん、「豈」「海程」所属以外の方々の文章、作品等もどしどし取り上げていきたい。新しい才気に出会いたい。「たい」「たい」づくしで、もう欲張りなのだ。

「-俳句空間-豈weekly」(2008~2010)は素晴らしい場だった。真摯であり、率直であり、刺激的な場所。そして、俳句の現状に対する貴重な示唆に溢れていた。あの場を「引き継ぐ」という要素を持つ以上、生半可なことではきっと許されないだろう。
「新撰21」「超新撰21」「俳句甲子園」「週刊俳句」「詩歌梁山泊」、そして無数の俳句関連の書籍、冊子、HP、ブログ‥‥俳句にまつわる様々な新しい潮流の中で、「豈」と「海程」、今現在の立ち位置において、何が必要か、さらに何をなすべきなのか。その数パーセントでも見えてくる場を作れたら、管理人としてこれ以上の幸福はない。常に「何かが足りない、もっと変えられる」と言い続ける場、パワフルな模索の場でありたい。

と、いろいろ書いていくうち、
何だか僕ら、けっこう責任重大なんじゃないか、と思えてきた。
うーん、やばい‥‥。中村くん、どうよ?
とにかく開演ベルが鳴っている。
立ち上がって、もう一度鏡を見る。

4 件のコメント:

  1. 素晴らしい命名の「俳句樹」、名庭師として大きく育ててください。

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  2. どうもありがとうございます。
    可能性を殺さぬよう、しっかりと腰を据えて頑張ります。

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  3. もうすぐ古稀の俳句好きです。古い俳句がどういうふうに変化していくか、その変化の前線が見えるのでは、と楽しみです。

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  4. 深谷様、ご訪問ありがとうございます。
    今、確かに俳句の現場・状況が加速度を増して変化してきています。
    その変化をしっかりと受け止めつつ、小さな火ですが点していきたいと思います。
    今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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